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■ キョン「――――さあ、零崎を始めよう」
- 1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 02:32:58.20 ID:qzqcQ83sO
- 開いた理由を聞こうじゃないか。
- 135 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 22:34:13.31 ID:TVnlVbVgO
- 貴兄を支援
- 136 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 22:35:00.56 ID:xQmVMdEQ0
- 沈黙が場を支配した。
そのまましばらく、長門は答えなかった。
ふいに喉が渇き、再び茶を啜ろうとするが湯呑に茶は入っていなかった。
お盆の上に乗っていた急須を持とうとすると、長門は俺の先を取り、俺の湯呑に茶を入れる。
生ぬるかった。それは、さながら血のように。
「……あなたはここに泊ったほうがいい」
まっとうな意見だった。分かりやすくいえば隔離だろう。俺だって好きで殺したいわけじゃないので……うん?
まあ、いいや。俺は頷き。
「すまんが甘えさせてもらうよ。着替えとかは……まあいいや、古泉に頼もう」
電話である程度説明しておけば、会う時間は短縮できる。もしくは合わないという手もあるし。
そう考えていると、長門はぽつりと。
「あなたはもう、零崎になってしまった」そうもらした。
「うん? 零崎? ……なんだそりゃ?」聞き覚えの無い言葉だった。なんていうか変な響きだな。
「殺人鬼一族の名称」
「……あいにくだが、俺の親戚にそんな奴らはいないと思うぞ」まず聞いたことがない。
一族で殺人鬼、ソニービーンみたいなもんか?
しかしああいうのって、あの時代、あの状況だからこそ生まれたようなもので、いまの現代だったら確実に殲滅されるじゃねえかよ。
- 137 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 22:47:27.25 ID:eucvYsVgO
- ほ
- 138 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 22:49:51.51 ID:FilZGEdv0
- ー
- 139 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 22:57:19.91 ID:TOwsU1AQO
- 零崎キョン識、季四識、狂識
なかなか上手い零崎名はでないな。
- 140 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 22:57:42.75 ID:mxEEQhxuO
- 細かいけど、一族じゃなくて一賊な
↓以下、例のAA
- 141 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 22:58:34.31 ID:ThTMLLQdO
- \ /
\ 丶 i. | / ./ /
\ ヽ i. .| / / /
\ ヽ i | / / /
\
-‐
ー
__ わ た し で す --
二 / ̄\ = 二
 ̄ | ^o^ |  ̄
-‐ \_/ ‐-
/
/ ヽ \
/ 丶 \
/ / / | i, 丶 \
/ / / | i, 丶 \
- 142 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 23:00:31.08 ID:xQmVMdEQ0
- 長門はゆっくりと首を振り。
「創作の中の一族」
「ふうん。それが俺みたいなのか?」俺は肩を竦めながら聞く。
「そう。その一族は殺意の塊。悪にもなれない殺人鬼の集団。殺していないと生きている気がしない。
殺さないと生きられない。そんな人達」
「けれどさ、それって所詮創作なんだろ? 一応俺のは現実だぜ?」
「ごめんなさい。しかしそれが相応しいと、わたしは思った」
長門の主張が珍しかったのか、それともその殺人鬼の事が面白かったのか、俺はそれを認めることにした。
零崎、零崎、零崎、ね。悪くない。悪にもなれないってとこが傑作だ。皮肉が利きすぎている。
実はそれを狙ったんじゃないかというほど、――面白い。
「オーケー、オーケー。どうせ名字で呼ばれる事もそうそうないしな」
やけくそ気味の自嘲だが、本当に名字と名前を呼ばれないのでそれも悪くない。
ぶっちゃけもう真人間には戻れないだろうし。……来世に期待しようか。
「それじゃ――零崎を始めようか」
- 143 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 23:03:33.31 ID:p71DXNjn0
- 痺れてきた、いいね
支援
- 144 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 23:11:38.87 ID:i57g2uSpO
- いいね支援
- 145 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 23:15:32.70 ID:TVnlVbVgO
- 呼吸をするように支援
- 146 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 23:18:56.43 ID:VLA2y5Oz0
- 支援せざるを得ない
- 147 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 23:22:56.02 ID:BMy9KWwLO
- 支援するのも――悪くない
- 148 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 23:24:24.75 ID:Q/RcYb9v0
- こんだけ地の文必死に書いても、
その辺にある台本形式のハルヒスレの方が人気だったという事実を知った時、
俺はVIPで真面目に書くのを止めた
- 149 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 23:25:38.46 ID:GAz3LJDI0
- vipは面白いか、つまらないかじゃない。
いかにそのネタで騒げるか、だ。祭り好きは声がデカイ、ただそれだけ。
- 150 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 23:30:25.95 ID:xQmVMdEQ0
- 〜〜〜〜
それから数日、俺は長門の家で大絶賛引き籠り中であった。
古泉には電話で連絡し、ある程度暮らせるだけの物をマンションの玄関に運んでもらった。
古泉は俺と顔を会わせたがっていたが、丁重にお断りしておいた。
朝日奈さんには何となく説明しづらかったので古泉に一任しておいた。どうやら俺は朝日奈さんに怯えられるのは嫌らしいですよ。
俺の家には電話だけ入れて、何日か部活の合宿で帰れないと、バレバレの嘘をついた。それは晴れ晴れとした気分だった。大嘘だけどな。
長門は長門で、カレーを大鍋で作っていたりそこそこ充実した日々を暮らしていたのではなかろうか。
何回か斬りつけてしまったのは御愛嬌。宇宙人で良かったと思わざるを得ない日々であった。
そうして神様仏様涼宮ハルヒ様の事は、以下回想で。
『どうにか学校に出てこれませんか?』
「お前が殺されてくれるならいくらでも行ってやる。……だがお前を殺すと、少なからず朝日奈さんが怯えるのでやめとく」
『それは残念です。僕程度の命ならいくらでも捧げます。ええ、捧げますよ』
「やめろ、二回言うな。すげえ気持ち悪い」
『おやおや……しかしですね、本当に不味い事態なんですよ』
「俺が学校に行かない事がか?」
『はい。その通りです――正直涼宮さんの精神状態は限界です』
「……なんだそりゃ。俺が学校に行かない事とハルヒの精神に何か問題でもあるのか?」
『……あなたが軽い感じを装ってくれているのは分かります。ですが――』
「すまん。本当に無理だ……正直なところ俺は、お前らや、友達を殺したくはない。だが――俺は間違いなく殺すだろう」
- 151 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 23:31:43.81 ID:4uSgAEazO
- 西尾の本は戯れ言シリーズを最初に読むべきかな?零崎からじゃ話つながらないかな?
- 152 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 23:36:29.67 ID:50ZUpkzkO
- 面白いことになってるな……
支援。
- 153 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 23:39:29.48 ID:Ixc1MlLmO
- 「零崎を始めよう」は双識のイメージがあるから新しい言い回しが欲しいな
- 154 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 23:44:25.76 ID:k1MqKKreO
- すごく……面白いです
- 155 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 23:45:03.54 ID:VLA2y5Oz0
- 長門以外のメンバーじゃ零崎は匿えないな
- 156 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 23:47:02.56 ID:xQmVMdEQ0
- 『…………でも』
「……と、言う訳だ。友達を殺して継続させなきゃならん世界など滅びてしまえ」
以上、回想終了。
酷くわがままな人殺しの戯言だった。
俺の想像より遥かに、世界は冗談で溢れていた。
神様に。
宇宙人。
未来人。
超能力者。
そして、人殺し以上殺人鬼未満。
「どんなジュブナイルだ。……魔界都市の方がまだまともだろ」いや、どうだろう。さすがに魔界都市はな……。
などとぶつぶつと呟いていると、台所から長門が出てきた。
今日も香辛料の聞いた匂い。カレーです。いや、食べるけど。食べなきゃ生きられないし。
殺さなきゃ生きられないし。
「おいしい?」長門はカレーをかきこむ俺に問う。
「ああ、美味しいよ」俺はこの数日の決まり事のように返す。
世界は、その程度には壊れていなかった。
- 157 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 23:47:11.61 ID:jDI4Z14JO
- 「穏やかなる俺の日常は、ある圧倒的な零崎によって激変した!」
…自分に絶望した
- 158 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 23:49:48.60 ID:p71DXNjn0
- 双―零崎を、始めよう
軋―零崎を始めるちや
曲―零崎を始めるのも、悪くない
人―
舞―零崎を、始めます
あれ人識の言い回し忘れた ネコソギでの「終わらせる」以外頭から抜けてる
支援
- 159 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 23:53:25.87 ID:Ixc1MlLmO
- >>158
「殺して解らして並べて揃えて晒してやるよ」が代わりじゃなかったっけ
- 160 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 23:55:52.51 ID:p71DXNjn0
- >>159
あ、そうだったんだ ありがとう
- 161 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 00:01:34.41 ID:SosDywj9O
- かはは
- 162 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 00:03:25.33 ID:dVDoGnMhO
- >>161
ID
- 163 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 00:04:20.27 ID:XEZTXjc+O
- >>162
ID
- 164 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 00:04:20.76 ID:j2ob1mqEO
- >>161
お見事
- 165 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 00:06:06.17 ID:pmUbXuoxP
- 傑作だぜ
- 166 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 00:06:34.13 ID:3855ttHXO
- >>161
やるじゃん
- 167 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 00:07:03.31 ID:tp3fsxyn0
- >>161
の何がすごいのか教えてください><
- 168 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 00:07:34.77 ID:CPm+zy2x0
- 壊れていない。危ういバランスを保ちながら、棒倒しの最終局面のように倒れていない。
何もかもが中途半端。壊れつつ、壊れていない。ぎりぎりで倒壊していない。
けれど、その世界は、俺達の世界は、すでに壊れていたという事にいまさらながら気付く。気付かされた。
「……キョン」
背中に固い地面の感触。布団の中ではあり得ない、生温かく流れる空気
俺は目を開けた。空は曇りではあり得ないほどの灰色。何かの建造物もコンクリートではない灰色。
横では俺を覗き込んでいる女。
「……ハルヒ、か」
俺は衝動を理性で抑え込む。ハルヒはそんな事はつゆ知らず俺に問うてきた。
「ここどこだか解る?」
俺は身体を起こし、辺りを見回した。
「久しぶりの登校だな、こりゃ」つまりは学校だった。
よくわからんが、これが世界の終わりか……。なんともつまんねえ人生だったな。
などと軽く諦める訳でもなく、かといって何かをする訳でもなく、ただ何となく惰性というだけで立ち上がった。
「どうしてあたしたちは学校にいるの?」
珍しく弱気な声音だった。俺は肩を竦めながら言う。
「さあ、夢とかじゃねえの?」実際いつから夢だったんだか……。
- 169 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 00:09:34.05 ID:CPm+zy2x0
- >>161
そのIDが出るであろう事を、この私はあらかじめ予測していました
- 170 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 00:10:36.81 ID:G1w5c/2H0
- >>167
IDが世界を大いに盛り上げるための涼宮ハルヒ
- 171 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 00:11:36.27 ID:UBokC6MZ0
- 戯言か
- 172 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 00:15:28.46 ID:SCWYExpCO
- >>167
『くじで一等賞!ただし賞品は全部ティッシュ!!』みたいな??
- 173 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 00:22:30.06 ID:/l0486GRO
- 面白支援
- 174 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 00:22:44.07 ID:SosDywj9O
- なんて戯言
- 175 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 00:25:38.43 ID:jC5T5ovlO
- >>153
俺も感じた
- 176 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 00:30:18.77 ID:CPm+zy2x0
- もしも夢オチとかだったら最高なんだけどな。読者の九割は激怒するがな。
などと下らねえ事を考えていると、頭を拳骨で殴られた。
「いてえ」
「夢じゃないでしょ」本来の意味でぶっ殺したくなった。
しかし……変わんねえなぁ。つくづくそう思う。羨ましいほど、羨ましくないほどに。
そのままの流れで、とりあえず学校から出よう、という事になった。
しかし、何か透明な壁に阻まれ出れなかった。そういや、長門の腕を両断出来なかった時こんな感触だったな。
試行錯誤したが無理。俺達は諦めどこか電話のある場所に移動しようと校舎に侵入した。
照明の点いていない廊下は中々に不気味で、幽霊とか出そうで怖い感じ。――人殺しが幽霊を怖がってどうする。
そのまま順調に職員室に行き、問題なく電話は見つかった。
「駄目ね……通じないわ」
だろうな、ここで電話がつながり誰かが救助に来たら面白くもなんともない。
「さて、どうする?」俺はハルヒに聞く。
行くあても目的地もない。どこぞの誰かさんみたいだ。俺はハルヒに見えないようこっそりと笑った。
- 177 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 00:31:04.13 ID:pmUbXuoxP
- キョンなら「やれやれ」をうまいこと使いたい
- 178 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 00:33:29.12 ID:Fjc4yW+9O
- 「やれやれ…、零崎を始めますか」
- 179 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 00:38:17.67 ID:OkHGtWTRO
- 「やれやれ…、零崎でも始めますかコノヤロー」
銀髪のサムライ混じった
- 180 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 00:38:51.90 ID:bZSIKjhAP
- 殺れ殺れ
- 181 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 00:43:36.12 ID:qXMtuuH6O
- 「やれやれ……それじゃあ、零崎を始めるとしますか」
- 182 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 00:48:18.24 ID:23NN9XDR0
- 三十分に一レスか
- 183 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 00:51:29.48 ID:SosDywj9O
- やれやれ・・・零崎を始めるか
- 184 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 00:51:36.28 ID:qXMtuuH6O
- まあ、地の文を丁寧に書き込んでるんだからある程度時間がかかるのは仕方ない支援
- 185 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 00:57:46.46 ID:CPm+zy2x0
- 俺達は部室に来ていた。壁についている蛍光灯のスイッチを押してみる。
幸いに電機は生きていて、細々とした淡い光が部室を照らす。
俺が自分の席に座りぼけっとしていると、ハルヒは怒ったように俺を睨み。
「探検してくる」言い放ち、部室を出ようとする。俺はハルヒを眺めていると。
「あんたはここにいて」そう言い風のように部室から出て行った。
「ふう……」俺は溜息を吐き、ポットにお湯がたまっているのを確認する。
お茶ぐらいは飲めるな、どうせなら朝日奈さんのお茶が良かったよな。
などと悔いていると、どこからともなく赤い玉が現れた。
大きさは野球のボールくらい、それは変態するように大きさを変え人型になった。
「よう、久しぶりだな」俺は手を上げ挨拶しておく。
「いやあ、お久しぶりです。少々お話があるので、もしよろしければ殺さないで頂きたいのですが……」
「安心しろ。俺は人殺しなので球は殺さんぞ」俺は古泉らしきものに言った。
「それはそれは」肩を竦めるような動きをする人型。こいつが今どんな顔をしているのか想像できるのが悔しい。
「まあ、あまり時間も無い事ですし、手短にお話しましょう」
それはある程度予測していた通りだった。
どうやらハルヒの馬鹿は、今の世界に愛想を尽かし、新しい世界を作ることに決めたらしい。
「何とも厄介な奴だな」俺は自嘲気味に笑った。
- 186 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 01:01:39.16 ID:29t6iV6jO
- 零崎虚識……
いや、なんでもない
- 187 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 01:02:25.89 ID:qXMtuuH6O
- ワッフルワッフル
- 188 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 01:03:56.06 ID:3NX5TGbyO
- 曲識かっけえー
- 189 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 01:06:26.29 ID:pmUbXuoxP
- 曲識さんはいつになったら内臓を体に巻きつけるんですかね
- 190 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 01:09:31.36 ID:TgVzH3iPO
- なんで西尾スレは立つのに清涼院スレは立たないの?
誰か一体ちゃんを雛見沢に送り込めよ
- 191 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 01:11:17.49 ID:CPm+zy2x0
- 「あなたもですけどね」古泉は笑わなかった。
その後、少しだけ雑談。ゲームの事やら、団活の事、その他いろいろ。
中々悪くない時間だった。そうして、古泉の身体っぽいのに纏っていた赤い光は点滅しながら減衰していく。
「どうやらそろそろお別れのようですね」
「なあ」ふと聞いてみたくなった。「世界を救ってくれとか言わないでいいのか?」
古泉は少しだけ悩むように身体を動かし。
「救うも壊すも……どうぞ、ご自由に。あなたにお任せしますよ」と、割と薄情な事を言った。
「ああ、うっかりしていました。朝日奈みくると長門有希からの伝言を預かっています」
「聞こうか」
「朝日奈みくるからは、謝ってほしいと言われました」うん。明らかに避けられてたもんな。
「長門由紀からはパソコンの電源を入れるように、との事です。では次に会うときはよろしくお願いします」
そう言い残し、赤い光は消えた。
- 192 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 01:13:46.80 ID:qXMtuuH6O
- いいぞ……もっとだ!
- 193 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 01:16:57.77 ID:0GEXQXmHO
- >>186
虚言遣いというわけか
- 194 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 01:18:30.04 ID:PrMqy317O
- 今夜も紫煙を吸いながら支援
- 195 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 01:20:48.96 ID:jC5T5ovlO
- 長い夜だな
- 196 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 01:27:27.05 ID:CPm+zy2x0
- 俺はパソコンの電源を入れ、OSを立ち上げた。つもりだったが、いつまで待ってもディスプレイは真っ暗なまま。
はて、ぶっ壊れてるのか? これ。
しかしよく見てみると、画面の左端でカーソルが点滅していた。
それを確認したと同時に、それは文字を紡ぎだした。
YUKI.N>みえてる?
俺はキーボードを操作し、指を滑らせた。
『ああ』
YUKI.N>そちらの空間とは連結を断たれていない。でも時間の問題。すぐに閉じられる。そうなれば最後。
『そうか。なあ、俺はどうすりゃいいかな?』
最後の最後で人頼み。なんとも情けないが、俺はもうすでにどうでもいいと決めている。
YUKI.N>わたしは、どちらでも構わない。起こりえる事は起こるし、起こり得ない事は決して起こらない。
『正直……よく分からんな』
YUKI.N>三つ伝えたい事がある。いい?
『ああ』
YUKI.N>本来なら朝倉涼子は、わたしが情報連結の解除で消滅させるはずだった。言いかえる、私が殺すはずだった。
- 197 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 01:31:31.80 ID:7A/kqyzS0
- 面しれえ
- 198 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 01:34:18.00 ID:qXMtuuH6O
- ……ゴクリ
- 199 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 01:41:34.44 ID:qXMtuuH6O
- 支援
- 200 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 01:44:20.16 ID:JKawFlzIO
- >>190
そこは十九か夜叉か龍宮でいいだろwww
- 201 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 01:44:40.55 ID:UoZ3lF1+O
- さあ支援を始めようってか。
- 202 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 01:50:47.00 ID:qXMtuuH6O
- 支援 支援
- 203 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 01:51:22.59 ID:GWcAKQIC0
- >>200
天城にしろよwwww
- 204 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 01:53:59.54 ID:CPm+zy2x0
- 『冷たいようだが。ふうん、としか言えないな』
YUKI.N>構わない。けれど、わたしは、わたしが朝倉涼子を殺さないで済んで嬉しかった。
朝倉涼子はどの世界でも確実に消滅する存在。わたしが手を下さなかったのはこれが初めてだった。
彼女はあなたという存在に、宇宙人という存在を確信させるための、たんなるギミックだった。
『ひでえ話だ』
YUKI.N>けれどそれはしょうがない事だった。わたしは、わたし達はあくまで情報思念体のインターフェースでしかない。
けれど、わたし達にもある程度の感情と自由は供えられていた。それが最大のネックだった。だから朝倉涼子はあなたを殺そうとする。
決して間に合わないのに、決して届かないのに、わたしの為だけにあなたを殺そうとする。しかし今回のケースは異端だった。異常と言い換えてもいい。
『……俺が殺したって事か?』
YUKI.N>そう。あなたが、あなたの殺意で、朝倉涼子を殺した。朝倉涼子は自らの意思でシールドも張らずにあなたの攻撃を食らい機能を完全に停止させた。
だから、わたしはあなたにお礼と、恨み事を言わなくてはならない。けれどわたしでは言葉は浮かばない。許してほしい。
『いいさ、気にするな。それと悪かったな、お前の友達を殺しちまって』
YUKI.N>それはしょうがない事だった。それでは二つ目。いつになるかは分からない、しかしまた一緒にカレーを。
『ああ、構わんぞ』
YUKI.N>そして最後。
ディスプレイの文字が薄れてきた、連結とやらが途切れるのだろうか。
文字はゆっくりと打たれた
YUKI.N>この世界は、壊れている。
- 205 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 01:55:03.69 ID:JKawFlzIO
- >>203
いっその事濁暑院はどうかな・・・?
- 206 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 01:59:53.60 ID:0GEXQXmHO
- いーちゃんは朝比奈さんのエセメイドっぷりに激怒しそうだな。
- 207 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 02:00:06.09 ID:GWcAKQIC0
- >>205
もう竜王と竜宮同時に出して、死んだのにもう1人居る!とかでいいんじゃね・・・?
- 208 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 02:01:10.01 ID:qXMtuuH6O
- なんというwktk。
ゾクゾクする。
長門可愛いよ長門。
- 209 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 02:04:02.18 ID:Qfy1/irFO
- 追いついちまった
- 210 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 02:08:11.91 ID:JKawFlzIO
- >>207
その二人を使っての死体フェイクはある意味豪華だが、ひぐらしからずれてっちゃうwww
何にしてもvipに大説は馴染まないよなぁ。てか世界のどこにも居場所がないから流水と言えなくもない、と俺は思ってるwwww
関係ない話してすまん支援
- 211 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 02:09:48.35 ID:/l0486GRO
- wktk支援〜
- 212 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 02:10:19.55 ID:nrNjZWO0O
- 誰か佐々木とくろね子さんの話し方の決定的な違いを教えてくれ
最近ごっちゃになってきた
- 213 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 02:10:20.27 ID:GWcAKQIC0
- 御大はメタ過ぎるからな
戯言だったな
- 214 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 02:12:25.36 ID:0GEXQXmHO
- 零崎澪織とかふと思い浮かんだ。
- 215 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 02:15:15.49 ID:CPm+zy2x0
- 文字がすべて消えた瞬間、部室の窓という世界は青い光に包まれた。
俺は青い光の窓を見上げた。
部室の外で、青い光を帯びた巨大な人型の何かがいた。
俺は反射的に椅子から立ち上がる。それと同時にハルヒが部室に飛び込んできた。
「キョン! なんか出た!」
窓際で外を見ていた俺に、抱きつくかたちでハルヒは停止。そして俺の隣に並ぶ。
ハルヒははしゃぎまわる子供のように純粋な目で、光る巨人を眺めていた。
そのハルヒを俺は見てしまった。それは、とても、とても――
「宇宙人かも、それか――――」
やめてくれ――――
「古代文明かも――――」
やめろ――――
「それとも……」ハルヒは押し黙っている俺に気付き、じっと見つめた。
- 216 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 02:16:45.53 ID:qXMtuuH6O
- 光景が鮮明に目に浮かぶ俺勝ち組
- 217 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 02:20:41.50 ID:0GEXQXmHO
- >>212
佐々木はクールだけどくろね子さんはかなり感情豊かだろ。
- 218 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 02:20:49.40 ID:jpWmsnssO
- wktk
- 219 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 02:28:39.59 ID:qXMtuuH6O
- 支援!
- 220 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 02:34:10.93 ID:CPm+zy2x0
- 「……どうしたのキョン? アレ、あんなにすごいのに」
目を輝かし、俺の濁った瞳を、その澄んだ、澄みきった瞳で覗き込んだ。
だから俺は、ハルヒの肩を掴み言った。
「なあ、ハルヒ」自分の声とは思えない冷静さだった。他人事のように、俺の口は回る。
「何よ」ハルヒは俺を見つめている。目を外さずに、じっと、じっと。
「入学式にさ、お前言ったよな」
「……何をよ?」ハルヒは迷うように窓の外の巨人に目を移した。
それでこそ涼宮ハルヒだと思い、少しだけおかしくなった。
入学式、俺はあの時の事を生涯忘れない。
『東中出身涼宮ハルヒ』
後ろの奴だった。よく通る声で、そう言った。面倒くさいと思い、俺は後ろを振り向かなかった。
『ただの人間には興味ありません。この中に宇宙人、未来人、超能力者、殺人鬼がいたら、あたしのとこに来なさい』
俺は振り向いた。突飛な言動をした奴を眺めてやろうと思い馬鹿にするような気持で。
意思の強そうなその黒い瞳で、教室を睨んだ。その時は気付かなかった。
- 221 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 02:37:59.20 ID:qXMtuuH6O
- ハルヒ……やはりお前のせいか
- 222 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 02:39:06.46 ID:pmUbXuoxP
- なんでまた殺人鬼なんかを望むんだ
- 223 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 02:39:29.32 ID:rkI/E6UaO
- うお まだ残っていたのか
- 224 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 02:40:07.36 ID:/l0486GRO
- 寝れんwwwwww
が、後悔はしない
- 225 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 02:50:30.27 ID:bZSIKjhAP
- >>222
俺達も西尾を読み、そのSSをまた読んでるだろ?
そういう事さ
- 226 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 02:55:05.56 ID:0GEXQXmHO
- キョンが殺解並揃晒されちまうのか
- 227 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 03:00:48.51 ID:CPm+zy2x0
- だから気になった。俺はこいつの事が好きなんじゃないかって思った。
だから気がない振りをして、話しかけた。
だから誘導して、団を作ればいいんじゃないか、と言ってみた。けれど好きじゃないと理解した。
だから見回りの時、くじに細工をして、俺とは一緒にならないようにした。気にならなかった。
それでも、何故かハルヒと一緒にいたかった。そして離れたかった。明らかに矛盾していた。
それ以前から矛盾していた。ずっと、ずっと、ずっと、ずっと矛盾していた。
だから見ない事にしていた。自分を見ない事に決めていた。
けれど、もう駄目だ。
「なあ、ハルヒ。実はさ、俺人殺しなんだ」俺は告げた。
ハルヒは機械のように停止した。そして、遅れて俺に視線を戻した。
「……あんた何言ってんの?」
「お前は殺人鬼を望んだろ?」俺は机に手を ヌりうって倒れた。しばらく痙攣していたが、やがて動かなくなった。
「ふむ、殺したいって思ってた奴でも、やっぱりこんなもんか」二度目ならではの意見だった。
外はの光景全ては、青い光に包まれそうになっていた。俺は窓から、ひび割れた空を見つめた。
そうしていつの間にか、この世界は終わった。
- 228 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 03:04:38.73 ID:b24GkkjbO
- 支援
- 229 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 03:05:58.31 ID:UoZ3lF1+O
- 殺った!第三部完ッ!
とはいかない。
支援
- 230 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 03:08:06.11 ID:rkI/E6UaO
- 姫ちゃんのときもこんな感じで驚いたなぁ
清々しいくらいにみんな死ぬからな
- 231 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 03:11:06.09 ID:Fjc4yW+9O
- あぁそうそう、姫ちゃん
お疲れ様
- 232 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 03:18:19.89 ID:qXMtuuH6O
- 終わり、か……?
- 233 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 03:20:28.33 ID:0GEXQXmHO
- あの策士のようにさくっとバラバラに……
- 234 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 03:27:42.73 ID:rkI/E6UaO
- ク
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