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■ キョン「――――さあ、零崎を始めよう」
- 1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 02:32:58.20 ID:qzqcQ83sO
- 開いた理由を聞こうじゃないか。
- 69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 11:05:14.27 ID:D7fuKNDjO
- >>68は>>1にって事で
>>18に期待
- 70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 11:26:20.27 ID:cY//xLmBO
- 買おうと思ってるけど、これって話繋がってるのか?
- 71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 11:37:50.37 ID:mPAUZnN4O
- 支援
- 72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 11:40:10.74 ID:F83BKlUg0
- 起きたら誰かSSを書いているであろうことをこの私はあらかじめ予測していました
- 73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 11:48:09.77 ID:mPAUZnN4O
- 零
- 74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 11:54:40.71 ID:qzqcQ83sO
- 崎
- 75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 12:03:01.67 ID:mPAUZnN4O
- を
- 76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 12:17:27.69 ID:qzqcQ83sO
- 始
- 77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 12:59:20.15 ID:dUeLMFzLO
- め
- 78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 13:00:47.57 ID:qYiC7vYoO
- よ
- 79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 13:57:51.43 ID:qzqcQ83sO
- う
- 80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 14:16:21.63 ID:qzqcQ83sO
- 。
- 81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 14:58:22.79 ID:WM9J5BQ1O
- ほ
- 82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 15:00:03.45 ID:icyB8ymyO
- 厨二展開を期待して
- 83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 15:01:05.25 ID:88EDUivWO
- 僕様ちゃんは西尾厨だからだよ
- 84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 15:01:24.60 ID:M+E7ZO6s0
- >>73-80
傑作だぜ
- 85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 15:24:32.15 ID:qzqcQ83sO
- .
- 86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 15:43:42.63 ID:qzqcQ83sO
- 人
- 87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 15:51:02.06 ID:qzqcQ83sO
- 類
- 88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 16:10:52.56 ID:pMXtdJKWO
- 最
- 89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 16:11:49.64 ID:evWRgob7O
- 凶
- 90 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 16:12:21.08 ID:Habbd38SO
- 終
- 91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 16:20:51.34 ID:BrZR6Hx70
- 続くことを信じてるぜ
- 92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 16:38:41.26 ID:TP2MQToqO
- >>1
人間シリーズ大好きなので
- 93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 16:51:27.64 ID:AqMbPbG5O
- 人
- 94 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 16:54:44.66 ID:sH8TGz9R0
- 間
- 95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 17:07:10.19 ID:0l0qadvWO
- 失
- 96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 17:08:33.66 ID:k1MqKKreO
- 格
- 97 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 17:13:50.42 ID:gpDTUpsRO
- 私の妹にならないか?
- 98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 17:32:48.83 ID:hgG8gsVMO
- 赤
- 99 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 17:33:50.55 ID:mk8HUDIY0
- 橙
- 100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 17:36:38.76 ID:k1MqKKreO
- 蒼
- 101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 17:48:13.92 ID:k1MqKKreO
- 戯
- 102 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 18:23:00.77 ID:k1MqKKreO
- 言
- 103 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 18:35:05.25 ID:k1MqKKreO
- 遣
- 104 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 18:43:31.14 ID:k1MqKKreO
- い
- 105 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 18:52:16.80 ID:k1MqKKreO
- 。
- 106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 18:53:58.92 ID:VmnOwbyTO
- 殺
- 107 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 18:54:12.20 ID:vpbtNPz5O
- 最後クナギサがアルツハイマーみたいに
ヨダレ垂らして焦点の合ってない目で
糞を垂れ流すと思ったのに
- 108 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 18:58:57.07 ID:Ldty8j8KO
- 甘
- 109 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 19:04:27.18 ID:I/IPMPp50
- え
- 110 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 19:06:57.94 ID:be4D5+8r0
- る
- 111 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 19:08:07.29 ID:VmnOwbyTO
- な
- 112 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 19:17:31.78 ID:xQmVMdEQ0
- 「……あのさ、俺が言うのも変な話だが、病院に行った方がいいんじゃないか?」
とりあえず失血死でもされたら後味が悪いので心配しておく。自分のろくでなさに胸が痛むような気もするが無視。
だが俺の心配をよそに、長門は眉一つ動かさずに余裕の表情で、自分の傷痕を眺め。
「問題ない」と言い、続けて何か呪文的なものを早口で呟いた。
その刹那、長門の腕が歪み、幾何学模様のような輝きに包まれる。
次に目をやった瞬間、腕や服は何事も無かったかのように元通りになっていた。
裾から地面に垂れた血液も跡形もなく消えている。もう魔法としか思えない。
「すげえ、本当に宇宙人だったんだな」俺の茫然とした呟きを聞いた長門は。
「そう」と、そっけなく返した。宇宙人じゃなかったらどうなっていたのかは考えない。
ちなみに無表情の中に、微妙に誇らしげな感情が見えるのは俺の気の所為なんだろうね、きっと。
そうして宇宙人の存在を確信した俺は長門に問うてみた。それも宇宙人だったら何でも知ってるだろ、という安直な考えで。
「ところで長門、お前は俺が朝倉を殺すのを見てたんだよな? あれは一応俺の所為じゃないよな?」
おはよう。残っててびっくりした
- 113 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 19:19:37.92 ID:1ZBsY4v90
- きたあああああああああああああああああああああああ
- 114 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 19:19:55.65 ID:QeaiFQYA0
- おかえり
- 115 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 19:21:06.10 ID:mk8HUDIY0
- おかえりんこ
- 116 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 19:32:28.34 ID:VmnOwbyTO
- おかえり
- 117 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 19:56:52.02 ID:i57g2uSpO
- おかえり!
講座が終わった後の楽しみのために頑張ってくれ
- 118 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 19:59:44.06 ID:xQmVMdEQ0
- 「前者の質問は見ていた。そして後者はあなたの所為じゃない……あれは単純に朝倉涼子の能力が足りなかったから殺されただけ」
「この場合、悪いのは、殺された朝倉涼子」そう、断言した。
善悪の概念なんぞ俺には分からんが、とりあえず自首した際の証人は得たことになる。
最悪は免れたとでもいおうか、捕まった場合は情状酌量の余地はあるだろう。
長門は俺の思考を察したのか。
「あなたは罪に問われることは無い。朝倉涼子の死体はわたしが処理しておいた」
「それはそれは……何から何までお世話になりまして」
適当に納得しておく。
真偽のほどはよく分からんが、長門は俺を通報する気はないようだった。
しかしな……どうにも都合が良すぎる。なんか騙されてるような気さえする。しかし俺にはどうにも出来ないんですよね。
俺は疑問を振り払うように頭をふり、適当に話を振った。
「……ていうかさ、お前が宇宙人だってことは、古泉や朝日奈さんが俺に言っていたことは本当なのか? ほれ、未来人とか超能力者とかって」
「そう」
「……それじゃあ、ハルヒが神だとか、進化の可能性だとか、願望を叶えるとかも本当なのか?」
「そう」簡潔だった。
- 119 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 20:14:18.91 ID:VLA2y5Oz0
- ああそうか、キョンの理解度合いはこの段階なんだ
wktk
- 120 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 20:32:33.17 ID:FilZGEdv0
- wktk
- 121 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 20:45:23.46 ID:xQmVMdEQ0
- ふうん。俺は聞こえないように嘆息を吐いた。どうせ長門には宇宙の神秘で聞こえてるんだろうがな。
それじゃあ、本題といきますか。俺は長門に視線を合わせ問う。
何の感情も浮かべていない瞳は、俺を責めるように射抜く。そう感じるのは俺の罪悪感なのだろうか。
「俺はどうして朝倉を殺してしまったんだ――いや、俺はどうしてこんなに人を殺したくなるんだ?」
けれど俺自身、こんな事を聞いていながら違和感を全くといっていいほど感じない。
まるでパズルのピースがはまるように、元々俺の心がこの形だったんじゃないかというほどに。
単純に――異常が正常に感じた。
たとえば、朝倉の腕からナイフを取り上げた時、それが当たり前だと思った。
それが呼吸をするように。飯を食べるように。さも当然の事だと俺は理解していた。
たとえば、そのナイフを返し驚愕する朝倉に向けた時、年甲斐もなくわくわくした。
ジュブナイルとかを読む中学生が次のページに期待を持ち、捲り上げる瞬間のような、そんな期待感。
たとえば、首筋に刃を突き立てる瞬間。酷く酷く興奮した。
それを、その行為を、俺の脳は正常だと認識した。無論それが常識だとは思わないが……そこが中途半端なとこなんだよな。
「……」
長門は俺の問いに答えない。
それはいつか見た表情だった。困ったような躊躇しているような、そんな表情。
そうして数瞬の間、長門は口を開いた。
「わからない。わたしに、それは解らない」意味のわからない言い回し。
けれど、それ以上問い詰めることは、俺にはできなかった。
- 122 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 20:46:43.96 ID:VLA2y5Oz0
- いいね。文章が綺麗だ紫煙
- 123 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 21:10:07.06 ID:VLA2y5Oz0
- 私怨
- 124 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 21:12:21.95 ID:BMy9KWwLO
- 期待するよ
- 125 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 21:14:36.25 ID:xQmVMdEQ0
- 〜〜〜〜
その後、長門は小さく「ついてきて」と呟き、俺たちは電車に乗った。長門のマンションに向かっているようだった。
それから俺たちの間に、会話は何もなかった。
俺には会話を振る余裕がないし、長門には会話をする機能がない。……失礼、言い過ぎた。
駅から出て、しばらく歩きだす。するといつぞやの公園が見えてきた。
別に感慨深い訳でもないが、あの頃は人なんて殺そうと思ってなかったよな、などなど割とどうでもいい事を追憶してみた。
そのうち、俺たちの歩みは止まった。俺は目の前の微妙にゴージャスなマンションを見上げる。
「入って」長門は一瞬俺に振り返り、それだけ言う。そしてまた振り返り、マンションの中に入っていった。
俺はそれについて歩き、長門の部屋に向かった。
そうして玄関に入り居間に通される。しかしな……いくら宇宙人といえどももうちょっと警戒しようぜ。
人殺しをほいほい家に上がりこませるってのは少々感心できないよな。
……しかしその人殺しが俺だというのが少々別の意味で哀しくもある。
室内は前回と同じく、こざっぱりとした印象。というか何もない。居間に通された俺は、中央に置かれたコタツに座った。
「待ってて」そう言い残し、台所に引っ込む長門。
ああ、やっぱり殺してえな。ふと長門の後ろ姿を見てそう思った。意味などなくとも、そう思った。
- 126 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 21:19:42.05 ID:VLA2y5Oz0
- wktk
- 127 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 21:44:07.45 ID:xQmVMdEQ0
- 頼み込んだら殺させてくれねえかな……くれないよなぁ。しかしよく我慢出来てるよな俺。
実は俺って結構我慢強いんだな、偉い偉い。……くだらねえし笑えねえ。
俺はひっそりと溜息を吐いた。
そうこうしているうちに、長門は台所からお盆に急須と湯呑を持って戻り、俺の向かいに座った。
「お茶」見たらわかる。
長門は俺の前に湯呑を差し出す。俺がそれを手に取ると、何を言うでもなくお茶を注がれた。
「飲んで」お茶を啜り、渇きを癒す。嫌な字面だった。
それから沈黙。
話が進みそうにないので適当に話をしてみる。
「なあ、今の俺とさ……その、なんだ昨日までの俺って何か違うか?」
これは他人から見てどうなのだろう。何となく疑問に思う。
俺自体は昨日から――今日の夕方から見て、一点を除き変わっていないつもりだが。
「あなたは、何も変わっていない」そう静かに言い、未だに見たことのない表情で俺を見つめた。
俺にはその表情を表すことは出来なかった。それを見たことが無いからじゃなく、複雑に混じり合っているように感じた。
絵具のパレットの最後のように、混ざり、交ざり、雑ざり、元の色を想像できないほどに混ざっていた。
そうして、ゆっくりと口を開く。
「あなたは殺人鬼になった。ただそれだけ」そう、俺に告げた。
- 128 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 21:52:17.32 ID:i57g2uSpO
- 進んでることに感謝しつつ支援
- 129 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 21:55:25.19 ID:p71DXNjn0
- 傑作だぜ
支援
- 130 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 22:00:20.08 ID:VmnOwbyTO
- 戯言だけどね
- 131 名前:きびなご ◆ixr4/nDQQ. :2009/05/07(木) 22:02:51.20 ID:UOX+jbf7O BE:1547395586-PLT(13850)
- sssp://img.2ch.net/ico/gomiopen1.gif
こんなスレが立つのではないかと私はあらかじめ予測していました支援
- 132 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 22:11:44.38 ID:xQmVMdEQ0
- 「ふうん」俺は自分を表す正確な表現、といっても殺したのは朝倉だけなのでまだ大げさだな。
「たとえばさそれになった理由ってあるのか?」期待はせずに、そう問うた。
「わからない」予想通りの回答だった。
分かる気もするが、分からなくもある。言葉遊びでも何でもない事実だった。
「俺はこれからも人の形をした物を見るたびに、殺したくなるのかな……」だれに言うでもなく、まるで当てつけのように呟く。
「あーあ。やっぱり一人殺した段階で終わりだったのかね……」
ああ、今思い出した。そういえば――
「朝倉ってどんな奴だったんだ?」
「……わからない。ただ――」今度ははっきりとした表情だった。
「わたしに優しくしてくれた。わたしに気を使ってくれた。……わからない。けれど、わたしを好いていてくれたと思う」
聞かなけりゃよかった。本当にそう思った。
だから俺は問う。正直なところどうでもよかった。その結果がどうなったとしても。
「お前は俺を殺そうとしないのか?」
長門は答えない。じっと、黙って俺を見つめる。
- 133 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 22:23:58.85 ID:jDI4Z14JO
- 悪くない。全くもって、悪くない。
支援
- 134 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 22:30:18.45 ID:TOwsU1AQO
- あげあげ
- 135 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 22:34:13.31 ID:TVnlVbVgO
- 貴兄を支援
- 136 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 22:35:00.56 ID:xQmVMdEQ0
- 沈黙が場を支配した。
そのまましばらく、長門は答えなかった。
ふいに喉が渇き、再び茶を啜ろうとするが湯呑に茶は入っていなかった。
お盆の上に乗っていた急須を持とうとすると、長門は俺の先を取り、俺の湯呑に茶を入れる。
生ぬるかった。それは、さながら血のように。
「……あなたはここに泊ったほうがいい」
まっとうな意見だった。分かりやすくいえば隔離だろう。俺だって好きで殺したいわけじゃないので……うん?
まあ、いいや。俺は頷き。
「すまんが甘えさせてもらうよ。着替えとかは……まあいいや、古泉に頼もう」
電話である程度説明しておけば、会う時間は短縮できる。もしくは合わないという手もあるし。
そう考えていると、長門はぽつりと。
「あなたはもう、零崎になってしまった」そうもらした。
「うん? 零崎? ……なんだそりゃ?」聞き覚えの無い言葉だった。なんていうか変な響きだな。
「殺人鬼一族の名称」
「……あいにくだが、俺の親戚にそんな奴らはいないと思うぞ」まず聞いたことがない。
一族で殺人鬼、ソニービーンみたいなもんか?
しかしああいうのって、あの時代、あの状況だからこそ生まれたようなもので、いまの現代だったら確実に殲滅されるじゃねえかよ。
- 137 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 22:47:27.25 ID:eucvYsVgO
- ほ
- 138 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 22:49:51.51 ID:FilZGEdv0
- ー
- 139 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 22:57:19.91 ID:TOwsU1AQO
- 零崎キョン識、季四識、狂識
なかなか上手い零崎名はでないな。
- 140 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 22:57:42.75 ID:mxEEQhxuO
- 細かいけど、一族じゃなくて一賊な
↓以下、例のAA
- 141 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 22:58:34.31 ID:ThTMLLQdO
- \ /
\ 丶 i. | / ./ /
\ ヽ i. .| / / /
\ ヽ i | / / /
\
-‐
ー
__ わ た し で す --
二 / ̄\ = 二
 ̄ | ^o^ |  ̄
-‐ \_/ ‐-
/
/ ヽ \
/ 丶 \
/ / / | i, 丶 \
/ / / | i, 丶 \
- 142 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 23:00:31.08 ID:xQmVMdEQ0
- 長門はゆっくりと首を振り。
「創作の中の一族」
「ふうん。それが俺みたいなのか?」俺は肩を竦めながら聞く。
「そう。その一族は殺意の塊。悪にもなれない殺人鬼の集団。殺していないと生きている気がしない。
殺さないと生きられない。そんな人達」
「けれどさ、それって所詮創作なんだろ? 一応俺のは現実だぜ?」
「ごめんなさい。しかしそれが相応しいと、わたしは思った」
長門の主張が珍しかったのか、それともその殺人鬼の事が面白かったのか、俺はそれを認めることにした。
零崎、零崎、零崎、ね。悪くない。悪にもなれないってとこが傑作だ。皮肉が利きすぎている。
実はそれを狙ったんじゃないかというほど、――面白い。
「オーケー、オーケー。どうせ名字で呼ばれる事もそうそうないしな」
やけくそ気味の自嘲だが、本当に名字と名前を呼ばれないのでそれも悪くない。
ぶっちゃけもう真人間には戻れないだろうし。……来世に期待しようか。
「それじゃ――零崎を始めようか」
- 143 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 23:03:33.31 ID:p71DXNjn0
- 痺れてきた、いいね
支援
- 144 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 23:11:38.87 ID:i57g2uSpO
- いいね支援
- 145 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 23:15:32.70 ID:TVnlVbVgO
- 呼吸をするように支援
- 146 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 23:18:56.43 ID:VLA2y5Oz0
- 支援せざるを得ない
- 147 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 23:22:56.02 ID:BMy9KWwLO
- 支援するのも――悪くない
- 148 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 23:24:24.75 ID:Q/RcYb9v0
- こんだけ地の文必死に書いても、
その辺にある台本形式のハルヒスレの方が人気だったという事実を知った時、
俺はVIPで真面目に書くのを止めた
- 149 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 23:25:38.46 ID:GAz3LJDI0
- vipは面白いか、つまらないかじゃない。
いかにそのネタで騒げるか、だ。祭り好きは声がデカイ、ただそれだけ。
- 150 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 23:30:25.95 ID:xQmVMdEQ0
- 〜〜〜〜
それから数日、俺は長門の家で大絶賛引き籠り中であった。
古泉には電話で連絡し、ある程度暮らせるだけの物をマンションの玄関に運んでもらった。
古泉は俺と顔を会わせたがっていたが、丁重にお断りしておいた。
朝日奈さんには何となく説明しづらかったので古泉に一任しておいた。どうやら俺は朝日奈さんに怯えられるのは嫌らしいですよ。
俺の家には電話だけ入れて、何日か部活の合宿で帰れないと、バレバレの嘘をついた。それは晴れ晴れとした気分だった。大嘘だけどな。
長門は長門で、カレーを大鍋で作っていたりそこそこ充実した日々を暮らしていたのではなかろうか。
何回か斬りつけてしまったのは御愛嬌。宇宙人で良かったと思わざるを得ない日々であった。
そうして神様仏様涼宮ハルヒ様の事は、以下回想で。
『どうにか学校に出てこれませんか?』
「お前が殺されてくれるならいくらでも行ってやる。……だがお前を殺すと、少なからず朝日奈さんが怯えるのでやめとく」
『それは残念です。僕程度の命ならいくらでも捧げます。ええ、捧げますよ』
「やめろ、二回言うな。すげえ気持ち悪い」
『おやおや……しかしですね、本当に不味い事態なんですよ』
「俺が学校に行かない事がか?」
『はい。その通りです――正直涼宮さんの精神状態は限界です』
「……なんだそりゃ。俺が学校に行かない事とハルヒの精神に何か問題でもあるのか?」
『……あなたが軽い感じを装ってくれているのは分かります。ですが――』
「すまん。本当に無理だ……正直なところ俺は、お前らや、友達を殺したくはない。だが――俺は間違いなく殺すだろう」
- 151 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 23:31:43.81 ID:4uSgAEazO
- 西尾の本は戯れ言シリーズを最初に読むべきかな?零崎からじゃ話つながらないかな?
- 152 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 23:36:29.67 ID:50ZUpkzkO
- 面白いことになってるな……
支援。
- 153 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 23:39:29.48 ID:Ixc1MlLmO
- 「零崎を始めよう」は双識のイメージがあるから新しい言い回しが欲しいな
- 154 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 23:44:25.76 ID:k1MqKKreO
- すごく……面白いです
- 155 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 23:45:03.54 ID:VLA2y5Oz0
- 長門以外のメンバーじゃ零崎は匿えないな
- 156 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 23:47:02.56 ID:xQmVMdEQ0
- 『…………でも』
「……と、言う訳だ。友達を殺して継続させなきゃならん世界など滅びてしまえ」
以上、回想終了。
酷くわがままな人殺しの戯言だった。
俺の想像より遥かに、世界は冗談で溢れていた。
神様に。
宇宙人。
未来人。
超能力者。
そして、人殺し以上殺人鬼未満。
「どんなジュブナイルだ。……魔界都市の方がまだまともだろ」いや、どうだろう。さすがに魔界都市はな……。
などとぶつぶつと呟いていると、台所から長門が出てきた。
今日も香辛料の聞いた匂い。カレーです。いや、食べるけど。食べなきゃ生きられないし。
殺さなきゃ生きられないし。
「おいしい?」長門はカレーをかきこむ俺に問う。
「ああ、美味しいよ」俺はこの数日の決まり事のように返す。
世界は、その程度には壊れていなかった。
- 157 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 23:47:11.61 ID:jDI4Z14JO
- 「穏やかなる俺の日常は、ある圧倒的な零崎によって激変した!」
…自分に絶望した
- 158 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 23:49:48.60 ID:p71DXNjn0
- 双―零崎を、始めよう
軋―零崎を始めるちや
曲―零崎を始めるのも、悪くない
人―
舞―零崎を、始めます
あれ人識の言い回し忘れた ネコソギでの「終わらせる」以外頭から抜けてる
支援
- 159 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 23:53:25.87 ID:Ixc1MlLmO
- >>158
「殺して解らして並べて揃えて晒してやるよ」が代わりじゃなかったっけ
- 160 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/07(木) 23:55:52.51 ID:p71DXNjn0
- >>159
あ、そうだったんだ ありがとう
- 161 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 00:01:34.41 ID:SosDywj9O
- かはは
- 162 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 00:03:25.33 ID:dVDoGnMhO
- >>161
ID
- 163 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 00:04:20.27 ID:XEZTXjc+O
- >>162
ID
- 164 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 00:04:20.76 ID:j2ob1mqEO
- >>161
お見事
- 165 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 00:06:06.17 ID:pmUbXuoxP
- 傑作だぜ
- 166 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 00:06:34.13 ID:3855ttHXO
- >>161
やるじゃん
- 167 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 00:07:03.31 ID:tp3fsxyn0
- >>161
の何がすごいのか教えてください><
- 168 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/08(金) 00:07:34.77 ID:CPm+zy2x0
- 壊れていない。危ういバランスを保ちながら、棒倒しの最終局面のように倒れていない。
何もかもが中途半端。壊れつつ、壊れていない。ぎりぎりで倒壊していない。
けれど、その世界は、俺達の世界は、すでに壊れていたという事にいまさらながら気付く。気付かされた。
「……キョン」
背中に固い地面の感触。布団の中ではあり得ない、生温かく流れる空気
俺は目を開けた。空は曇りではあり得ないほどの灰色。何かの建造物もコンクリートではない灰色。
横では俺を覗き込んでいる女。
「……ハルヒ、か」
俺は衝動を理性で抑え込む。ハルヒはそんな事はつゆ知らず俺に問うてきた。
「ここどこだか解る?」
俺は身体を起こし、辺りを見回した。
「久しぶりの登校だな、こりゃ」つまりは学校だった。
よくわからんが、これが世界の終わりか……。なんともつまんねえ人生だったな。
などと軽く諦める訳でもなく、かといって何かをする訳でもなく、ただ何となく惰性というだけで立ち上がった。
「どうしてあたしたちは学校にいるの?」
珍しく弱気な声音だった。俺は肩を竦めながら言う。
「さあ、夢とかじゃねえの?」実際いつから夢だったんだか……。
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